煎茶と玉露の違いはどこ?

2021/12/15 コラム

煎茶と玉露はどこが違うのでしょうか。
詳しく解説していきます。

▼煎茶と玉露の違い
煎茶も玉露も緑茶の一種であるという点では同じです。
ただこの2つには栽培方法や味、入れ方で異なる点があります。

■栽培方法
煎茶は新芽が出てから摘み取るまで、しっかりと太陽の光を浴びせながら育てます。
光合成も盛んに行われるため、茶葉はさわやかな緑色をしているのが特徴です。

一方玉露は摘み取りの20日ほど前から茶園全体に覆いを被せ、日光を遮って育てます。
この工程は被覆と呼ばれるものです。
茶葉は光合成の効率を上げようと葉緑素が増加するため、緑色が濃くなっています。

玉露の値段が高いのは、こうした栽培時の手間が関係していると言えるでしょう。

■味
茶の旨味成分である「テアニン」は光合成によって「カテキン」に変化します。
カテキンは渋みのもとです。
そのためカテキンを多く含む煎茶は、程よい渋みを持ったすっきりとした味わいになっています。

反対に玉露はカテキンへの変化が少なく、テアニンの量が多いです。
味わいとしては深いコクと甘味が感じられます。
また覆い香といった独特の香りがあるのもポイントです。

■入れ方
煎茶は70?80℃の高めの温度のお湯を使って入れます。
抽出時間は約1分前後です。

玉露は煎茶よりも低い60℃前後のぬるめのお湯を使います。
抽出時間は3分前後が目安です。
じっくりと旨味成分を引き出すことがおいしく入れるコツになります。

▼まとめ
煎茶と玉露は栽培方法や味の面で違いがあります。
入れ方にもこだわりながら、ぜひそれぞれのお茶を楽しんでみてくださいね。